高校入試まで100日。確実に得点をとる入試攻略ポイント!!【親子の学びガイド】

出題傾向に合わせた勉強で、志望校に“グッ”と近づきます!

令和4年度高校入試本番まで約100日。
志望校合格にむけて、お子さんの受験勉強は順調に進んでいますか?

学校の実力テスト、定期テスト、塾で行う模試のときに、これらにむかうとき、必ず“3つの成長ポイント”があると生徒たちに伝えています。

成長ポイント①
実力テスト・定期テスト・模試は、『目標点・行動計画』を掲げ、その目標・計画を“やり抜く力”を身につける!!

成長ポイント②
自分の“現在位置”、“志望校との距離”を知る!!

成長ポイント③
実力テスト・定期テスト・模試をやり直すことで、“強みと弱点”を知る!!
目の前にあるテストの『結果』を気にはされますが、入試本番までには、まだ時間があります。
これらの結果を“次への原動力”として、本命である『高校入試』にむけて、更に『成長・進化』をしていくための『過程』を大切にして、勉強を進めてほしいと思います。

タイトルにもある『高校入試まで100日』。
今から押さえておくべき5教科の高校入試勉強法をお伝えしていきます。

愛知県公立高校入試攻略 出題傾向の分析&勉強ポイント!!

国 語 『読解力と記述力を磨いていきましょう!!』

愛知県公立高校 国語の入試問題は、論理の進め方や文章の表現上の特徴、段落と段落の関係を考えさせる問題が多く出題されています。
また、四字熟語や熟語の意味、同音異義語、同音異字、慣用句も必ず1問は出題されます。
漢字の読み・書きともにしっかり勉強しましょう。

読解問題は、適語補充・内容一致・文脈把握など読解力を問う問題が大部分。
カギになるキーワード・専門語・繰り返し出てくる語に注意しながら文書全体を読み通し、筆者が何を伝えようとしているのかを理解することがポイントです。
内容一致の問題が様々な形式で出題されますが、内容が一致しないものを消去していくことで、困難なく正答にたどりつくことができます。

古典はかなり詳しい傍注がついています。
必要な助詞を補いながら主語・述語の関係をとらえて読み込むことが大切です。
古典でも読解力をためす問題が多くなっています。
人物の関係、文全体の意味や背景を捉える練習をしてください。

国語は『1日1題』を目標に、〇つけ、解説を読むことで少しずつ力がついてきます。

数 学 『揺るがない土台をもとに、融合問題に挑戦していこう!!』

愛知県公立高校 数学の入試問題は、例年関数・図形の問題に難しいものがあり、これらの問題の出来が合否を決定するカギになります。
特に3年生で今から学ぶ「相似」や「三平方の定理」の応用力が、高得点につながります。
しっかりと土台を固めて、練習を積んでいきましょう。

関数は、一次関数・二次関数と平行四辺形や三角形の面積・等積変形など図形との融合問題が出題されることが多く、難易度も高いです。
グラフ作成問題は、場合分けをして考えるものが多く出題される傾向にあります。
これらの問題に慣れておくことが高得点のポイントです。

図形は三角形や平行四辺形などから角度を求める問題、円の性質から角度を求める問題が出題されます。
平面図形や立体図形の長さ・面積・体積を求める問題では、相似・中点連結定理・円の性質・三平方の定理などを駆使して解く難問が多く、総合的な問題解決能力が問われます。

数学は過去に出題された問題を最低3年間分解くことで、出題傾向・レベルをつかむことができます。
12月頃から1日 大問1題ずつを目安に勉強を進めてください。

英 語 『単語・文法は日々の確認事項。長文問題に挑戦していこう!!』

愛知県公立高校 英語の入試問題は『単語・連語(熟語)・文法』を1つでも多く定着させることが、高得点のカギになります。

大問3語順整序英作は、日本語訳がつかず、複雑な文法的内容を組み合わせたものが多く出題されており、全国的に見ても難度が高い問題です。
カギになる単語(動詞)や連語が必ずあります。
それらを見つけて、文型・文法に当てはめていく練習が大切です。

内容一致問題は「正しいものを全て選ぶ」形になり、選択肢も増えたこと、文章がこれまでと比べて長くなったことなどから難易度が年々上がっています。
さらに、この春の教科書改訂により、1年生、2年生で未習の単語が(注)なしで使われる可能性もあります。
仮定法、The 比較級 ~ , the 比較級 ・・・ .(~すればするほど、ますます・・・)といった、昨年までは高校1年で学んでいた文法も今年度からは中学3年で学ぶため、長文の難易度が高くなり、文章量が多くなることが想定されます。

定期テスト、実力テスト、模試を有効に使って単語・連語量を増やし、長文問題に1題でも多くあたり、その文で使われている文法を見極める練習、1文を正しく訳すことができる力を日々、トレーニングしていくことが大切です。

理科・社会 『教科書を手元において勉強していく!!』

愛知県公立高校 理科は、昨年度の入試では、自然界における炭素の循環を図示させる作図問題が出題されました。
またA・B入試ともグラフ作成問題が1題ずつ出されており、実験結果をグラフ化する力をつけることが大切です。

また、実験・観察の方法を述べた問題文がかなり長く、その結果をまとめた表やグラフが複数ある上に、答えの選択肢の文も長いものが多いので、問題を正確に読み取る力が必要です。
地学分野では、太陽の南中時刻、湿度、地震の発生時刻や震源までの距離などを求めさせる計算問題は頻出。

愛知県公立高校入試 社会では、教科書や資料集の歴史資料・写真や歴史上重要な都市・地域など地図を確認しながら、時代ごとに経済・文化の特色もしっかりと押さえておきましょう。

日本と世界との貿易を考えさせる問題、都道府県名を答えさせる問題が多いのも特徴です。
歴史分野との融合問題や雨温図、写真を使ったものもあり、出題形式は多彩で複雑になっています。

公民分野は、経済・社会で複数の統計資料を照らし合わせて読み取り、考察する問題が頻出。
最近の国際社会の問題、環境問題、人口問題、高齢社会の問題などの出題も多くなっています。

理科・社会は常に「教科書」を手元に置き、実力テスト・定期テスト・模試のやり直しをするとき、出題されている箇所を教科書で確認しながら勉強することが高得点につながる方法です。

理科の教科書では、1つ1つの実験についてかなり細かく説明されており、そこに書かれている内容がそのまま出題されることもあります。

社会の教科書には、図や資料が豊富に掲載されており、歴史の教科書巻末には、時代ごとに出来事・文化がまとめられていて、さらに同時代の世界の出来事などがまとめられている年表があります。

意外と理科・社会は教科書を見ていない子どもが多く、この点を生徒たちに伝えると、その後のテストで得点が伸びる生徒が多くいます。

高校入試本番まで約100日。
子どもたちには、まだまだ伸びしろがあります。
目標を掲げ、正しい勉強方法と「絶対に合格するぞ!!」という熱い想いをもって、志望校を母校にして下さい。

さぁ、本格的に受験勉強をはじめていきましょう。

文:渡邉 智治(Tomoharu Watanebe)
塾講師歴25年以上。愛知県にて学習塾を経営。

バックナンバー一覧に戻る