まさか「三大間違い勉強」をやっちゃってませんよね?【親子の学びガイド】

気になるタイトルにしてみました(笑)

こんな姑息な作戦を使ってでも、皆さんにやってはいけない間違い勉強についてお伝えしたくて書いています。

私の塾での話ですが、入塾して間もない生徒たちは間違った勉強に取り組んでいることが多いです。
当たり前ですが本人は間違っているかどうかわかりませんからね。

周りの人が「間違った勉強だ」と指摘をしてあげないと、これをずっと続けてしまい、勉強が苦手なままになってしまいます。

是非皆さんにここで間違い勉強について正しく知ってもらい、わが子が間違い勉強に取り組んでいるときには指摘してあげてください。

それでは代表的な間違い勉強を3つお伝えします!

「ながめるだけ勉強」はすぐに止めて!

「ながめるだけ勉強」はすぐに止めます。
理由は覚えようと真剣に読めているのか、疲れてきてボーっとしてしまっているのか、本人も周りも判断が出来ないからです。

中には確信犯的にこの「ながめるだけ勉強」をする子もいます。
脳が止まって他ごとを考えていても、見た目はわかりませんからね。勉強が嫌いな子はかなりの確率でこのパターンです。

「ながめるだけ勉強を1時間して勉強おしまい」なんて最悪です。
こうならぬようにする対策は後で書きます。

「語句書くだけ勉強」はやり方の指導を!

「語句書くだけ勉強」とは、漢字や英単語をノートに書きまくるだけ、社会の語句をノートに書きまくるだけ、といった勉強です。これも止めるべきですね。

理由は先ほどと同じです。
覚えるべくやっているのか、ただの写経になっているのか、判断が出来ません。

もはや「覚えるため」というよりも「ノートを埋めるため」とか「学習時間を過ぎさせるため」なんて動機でやってしまっている子が多い気がしています。

「1時間かけてノート2ページに漢字を埋めておしまい」とか実際にありますが、ヒドイ取り組みです。これも対策を講じていきましょう。

「まとめる勉強」で成果を出せるのはクラスで1人だけ!

「まとめ勉強」とは、教科書の要点をノートにまとめる勉強です。
タチが悪いことにクラスで1番勉強が得意な子がやっていたりしますが、成果が出せるのはその子だからなんですよね。

「要点を頭で整理してノートに再構築して書き表す」なんて高度なこと、誰もが出来ることじゃありません。

要点をまとめるような課題が学校から出ることありますが、勉強が嫌いな子は教科書の一部を写しているだけのことが多いです。

自塾ではこれをしていたらすぐに止めます。
例外で止めないのは結果を出している生徒がやってるときだけです。

大切なのは頭に入ったかどうかを解いて確かめること!

ざっと3つの間違い勉強をお伝えしてきましたが、いずれも「覚える勉強」です。
大切なのは、その覚えた内容が頭に入ったのかどうかを解いて確かめることです。

「覚える勉強」と「問題を解く勉強」は必ずセットであり、その割合を3:7で行うというのが勉強の大きな大きな基本になります。

よって、上記の勉強をやっている子が「うるさい!これがいいんだよ!」なんて反発して言う時には、解いてその成果を確かめることをセットにすることと、覚えると解くの割合を3:7にすることを約束させることです。

これを実行できれば、紹介した3つの勉強も良い勉強に生まれ変わります。

「ながめるだけ勉強」は問題を解く前の最終確認としてのインプット勉強に生まれ変わりますし、「語句書くだけ勉強」も問題を解く機会がセットとなれば、覚えることを意識して練習の量と質を気にしながら取り組むことが出来るでしょう。

「まとめ勉強」も問題を解くことを意識して取り組むことが出来るでしょうか。(ただ、まとめ勉強だけは出来たら「かけた大きな時間の割に頭に入っていない」という事実を認識してもらって、取り組むことを諦めて欲しいです)

いずれも問題を解いたときの成果を見てみて、全然出来るようになっていなければその勉強方法は向いてませんので、取り組み方の変更を相談してあげてください。

以上です。
指摘のコツは実際に問題を解いてもらって成果を実感してもらうことですね。
あとは保護者とお子さんの一対一の議論にならぬようにすることです。
よかったらこの文章を見せてあげてください(笑)

参考にしてください!

文:國立拓治(Takuji Kunitate)
愛知県と兵庫県にて学習塾を経営。
著書は「くにたて式中学勉強法」(大和出版)ほか。

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