夏休みに入りました!
今回は「言うの遅いよ~」なんて内容で伝えさせてください。
お子さんの1学期の通知表はもうご覧になったでしょうか?
通知表を子供から受け取った時のリアクションってどうでしたでしょうか?
いい形で出来ましたでしょうか?
「なかなか良かったけど照れくさいし、誉めるべき部分はそっけないリアクションで、苦手な教科の出来ていない部分をネチネチと指摘してしまった」なんていう典型的な良くないリアクションしちゃっていませんか?
血が繋がってしまっているからこそ保護者も自分事のように感じていて、より感情的になってしまうんですよね。
また、将来幸せになってほしいと思うからこそ、勉強に頑張れていない時には怒れてくるんですよね。
難しいのは百も承知ですが、願わくば保護者は通知表を子供から受け取った時には、子供たちが「よし、次も頑張ろう!」と思えるようなリアクションをしたいものです。
今日は通知表を受け取った時の正しいリアクションとして2点伝えさせてください!
「言うの遅いよ~」感は強めですが、次の学期から是非実践を!
通知表を手にした時のリアクションについて話す前に、まずは小中学校で変更になった通知表の簡単な見方について、図解しておきます。
これを見るときの基本としてください。
態度についての評価が一番下に移動したことが大きな変化です。
最初は良いところを探して誉める!
さて、本題です。
物事を伝える順番がとても大事で、いかに出来ていない部分が目に付いたとしても、最初は良いところを誉めるところからです。
この初手が「あぁ、ちゃんと見てくれてて受け入れてもらえているんだ」という安心感を生み、悪い点の指摘であっても子供の心の底まで伝えることを可能にするのです。
まずは前学期の通知表の内容をチェックから始めましょう。
前回がどうであったか、各教科の評定と共によくよく確認です。(2学期以降は前学期評定が横に書いてあるのでいいですが、学年の変わり目は前学年の通知表のチェックを)
わかりやすく上がった教科があればそれを取り上げ、その努力をよく誉めましょう。
シンプルに「この教科はよく頑張ったね。テストの点数も取れてたもんね」ぐらいでもOKです。
内申が全教科変わっていなくても、1教科の詳細の評価の変化を見てください。
「この教科はA(◎)が1つ増えたね」なんて、良い変化を見つけて褒めていきましょう。
特に評定の3は成績の幅が広いですからね。詳細の評価の変化を見てあげてください。
次に良くなかったところの改善相談をする!
良いところを伝えて褒めることができたならば、このミッションは8割終わったようなものです。
仕上げとして次に良くなかったところについて話します。
「数学全然ダメじゃない!もっと頑張りなさい!」なんていう声かけは悪い例です。
良くなかったところを厳しく指摘をして改善を促すだけでは効果は薄いです。
頑張れない環境かもしれないですし、頑張り方の方向性が違っているかもしれません。
厳しい指摘に萎縮してしまって逆効果になることもあるでしょう。
こうならぬように取り組んで欲しいのは、「どこが良くなかったのかの指摘」と共に、「どう改善をしていくかを一緒に相談をすること」です。
「結果を受けて次にどうするか」が、あらゆる取り組みで大切になってくるからです。
「数学落としたね。テスト前日の夜まで学校のワーク仕上がってなかったもんね。もう少し早く仕上げて、間違えた問題を解きなおせるようにしたらどう?」
「テスト直前でもゲームやっててワークが終わってなかった部分あるよね?ワークが終わるまではゲームは禁止にするのはどう?」
よく話を聞きながら、時には保護者の強権を発動させながら、改善相談をしてください。
基本的にテストの改善点は「問題を解くときの改善点」はほんの少しで、大半が「準備段階での改善点」です。
良い準備でテスト当日を迎えることができるよう、子供と一緒に準備段階での改善の作戦を考えてあげてください。
以上です。
一言で言うならば「まず良いところを誉めてから悪いところの改善の相談を!」ということですね。
通知表を手にしたらまずは心の中で深呼吸を。
落ち着いて開いたら「良いところを探す」という行動からスタートすれば大丈夫でしょう。
次の通知表が返ってきたとき時に是非実践してみてください。
「あなたのことを大切に想って心配している」という保護者のパワーは、上手く子供のプラスになるようにしていきたいですよね!参考にしてください!
文:國立拓治(Takuji Kunitate)
愛知県と兵庫県にて学習塾を経営。
著書は「くにたて式中学勉強法」(大和出版)ほか。