中学3年 受験生スタート・ガイド【親子の学びガイド】

受験を真剣に考える春。1年後の姿をイメージする!!


中学3年生がはじまり、間もなく2週間程が経とうとしています。

新しいクラス、新しいクラスメイトに馴染みはじめる頃、部活動にも力が入る頃、中には、修学旅行にむけての準備がはじまっている学校もあるかもしれません。

いつも通りの学校生活が戻った感じがします。

しかし、思い出してください。

1年前の今頃、コロナ禍の影響で、全国的に学校では休校措置がとられ、授業、部活動が行われず、修学旅行も延期、中止になったことを。

そんな中、この春、高校1年生になった子どもたちは、1年前、どんなことを思っていたのか。

昨年の春は、特に「受験」、「志望校」について真剣に考え、今できることを、今からはじめていこうと考えた子どもたちが多かったと思います。

そのとき、動きはじめた子どもたちは、この春、自分で決めた「第一志望校」へ見事、合格をしました。

そして、その子たちが口を揃えて言ったことは『コロナのおかげで合格できた!!』という言葉でした。

このあと、春からはじめる『愛知県・名古屋市の高校入試』についてお伝えをします。

受験校を決めるのは冬。『志望校を決めるのは春』。

愛知県・名古屋市 高校入試のしくみ

『受験校』を最終的に決めるのは、12月頃 中学校での三者面談。どんな学科に行きたいか、公立高校・私立高校どちらにするかは夏休みの間には決めたいところですが、高校受験での『志望校』ははやめに決めることが望ましいです。

『志望校』が決まると、具体的な目標の設定ができる。

ゴールまでにどのように実力をアップさせていくかの具体的な方法・対策が明確になります。

志望校に合格するために「内申点はいくつ上げるべき?」「学力検査では何点必要なのか?」ということを早めに知ることによって準備ができます。


愛知県・名古屋市の高校入試は、今の中学3年までは『複合選抜制』で実施されます。

入試実施日程の異なるA・Bグループの高校から1校ずつ、計2校の受験校を選択できます。

合否決定の方法は『調査書(内申書)の絶対評価』と『学力検査の得点』を、各高校が設定する校内順位決定基準(調査書対学力検査の比率を「実力検査重視型」「均等型」「調査重視型」の3種類から選択)で合否が決まります。

「学力検査重視型」の高校では多くの受験生が内申点不足を当日点による挽回にかけることになり、実力のある受験生たちが集まる各地区の難関高校は高い倍率での受験となります。


公立高校での推薦入試は一般入試に組み込まれており、推薦での受験者も学力試験を受けます。

推薦受験者は、中学校からの提出資料と面接などから合否を判断されます。(推薦の合否においては、学力検査は考慮されません。)

推薦入試に合格しなかった場合は、学力検査の結果も含めて一般入試での合否判定がされます。

夏休みの『高校見学』で、『志望校』から『受験校』へ。

夏休み、公立高校・私立高校では『高校見学』が実施されます。

各高校で「体験学習」や「校内見学」、「部活動見学」、「先輩の話」など、その高校を知る上で大切な情報を得る機会です。

この高校見学がきっかけになり「志望校」が「受験校」に変わった子も多くいます。

例年、高校見学の行先は6月頃に決めます。

それまでには、行ってみたいと思う高校のホームページを見て情報を得たり、その高校に通っている先輩に話を聞くことも志望校を決める材料になります。

昨年はコロナウイルス感染症の影響で、高校見学が秋に実施されたり、実施を見送る学校も多くありました。
今年は、様々な対策を施して開催されることを祈るばかりです。
志望校を決める大切なきっかけになります。

千里の道も一歩から。1日でもはやくはじめる、それが高校入試!!

コロナ禍の影響が広がりはじめた春休み頃から、私のもとに「僕、社会を強くしたいから、何かいい問題集ありませんか?」や「今、〇〇高校に行きたいけど、何からはじめたらいいですか?」といった質問が多く寄せられ、一人ひとりに時間をしっかりと取り、対応をしていました。
このときの子どもたちは将来への希望より、不安の方が大きかったのではないかと思います。
そのとき、常に子どもたちに言った言葉は「ピンチはチャンス!!」「今、この時間を十分に活かせ!!」です。

受験生にとって大切なことは4つ。
1. 納得のいく志望校を選ぶ
2. 志望校に合格する実力をつける
3. 内申点をしっかりとる
4. 当日の学力検査で得点できる学力を身につける

今から1つずつ「準備」を進めてください。
時間は十分にあります。
そして、子どもは、ある日突然成長します。
子どもだけに任せるのではなく、親子でこの一大事に臨んでください。
きっと「高校合格」以上に、大きな成果が得られます。
さぁ、はじめましょう。


文:渡邉 智治(Tomoharu Watanebe)
塾講師歴25年以上。愛知県にて学習塾を経営。

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