中学生の見守り方は「感じの良いSHOP店員」のように!【親子の学びガイド】

中学生の見守り方は「感じの良いSHOP店員」のように!


学習サポート面において「中学生と保護者との程よい距離感」というのはとても難しいです。

中学生の子を持つ親だったり現在中学生の子は、激しく首を縦に振ってくれていることでしょう。
本当に難しいのです。

小学生の場合は、親主導で引っ張ってあげる形で応援をしてあげることが向いています。
子供も親を頼って育ってきていますからそれが心地よいでしょう。

高校生の場合は、本人主導で大半を任せる形が向いています。
心身ともにほぼ大人ですから、一人の人間としてその意思を尊重してあげたほうが親子でいい関係を築けるのではないかと思います。

さて中学生。
ちょうどこの合間にハマるわけです。
親主導が良い小学生と本人主導が良い高校生の間です。

中学生の親は勉強の主導権をどのように本人に移していくかというサジ加減がとても難しいわけです。

今回はこの「中学生の学習サポートをする保護者のサジ加減」について私の思うところを書いていきます!

タイトルにも書きましたが、保護者が行う中学生の学習サポートは、「能力の高い感じの良いショップ店員」のように振る舞うことが大切です。

そう思う理由は、「服」と「勉強」が似ている部分があるからです。

どちらも「今すぐ必要!」という緊急性はありませんよね?
そして、どちらも機会があれば手に入れたいと思っているものですよね?

だから、「服」を売るショップ店員の振る舞いは、「勉強」をしてほしい中学生の保護者の参考になるはずなのです。

出来るショップ店員は目を離さず待機!

まず入店してきたお客に「試着も出来ますのでお声掛けくださいね」なんてさりげなく一言を。

そんなこと誰でも知ってるわけですが、これは「服に興味が出たらサポートしますからね」というお客への姿勢表明です。

さてここから。
出来る店員は少し離れたところでなんか服を畳んだりして、気のない素振りで作業をゴソゴソしてます。

これは、お客からお店へ要望が出た時に迅速に対応ができるように、様子を確認できる距離感で見守っているんですよね。

「気に入る服が無いな」という素振りの時にはそのまま追加で声をかけることはありませんが、いざ気になっている服がある素振りが出てきたときにはスッと近くに寄ってきます。

「いかがですか?こちらは素材的にもこれからの季節にちょうど良いですね~。お客様でしたらMサイズがちょうど良さそうです・・・よかったら試着してみますか?」

これです!これを真似してほしいのです!

出来る中学生保護者も目を離さず待機!

まずは「勉強で困ることあったら言ってね。
もうわからない問題も出てくるから質問には答えれないかもしれないけど、一緒に対策考えるから」なんて、中学生になった子供に改めて声掛けを。

大切な姿勢表明です。
いつでも応援するからと伝えておきましょう。

ここからが最難関。
「待ち」です。
気のない素振りで子供の近くで他ごとをしていてください。

子供からのSOSを素早くキャッチできる距離感で「目を離さず手を出さず」待つのです。

勉強に気が無い時に焦って声をかけると逆効果。
服屋と一緒です。
買う気が萎えますよね。

勉強の気持ちが高まっているときや何か困っているときの素振りを見過ごさず、満を持して声をかけてあげてください。

「大丈夫?手伝おうか?」

タイミングが合った時のこの申し出は、子供にとってとても嬉しい一言でしょう。

口を出したい気持ちをグッと抑え、声をかけるチャンスを伺ってください。

「そんなマンガみたいに行かないんですけど!」なんて思うかもしれませんが、これが理想形であるということを心に留め、出来るショップ店員の振る舞いを目指してください!

(もちろん、純度100%で間違った取り組みとかズルをしているときには、ショップ店員ではなく親としてしっかり指摘をしてあげてください)

中学生を持つ保護者の皆さんの奮闘を応援しております!

文:國立拓治(Takuji Kunitate)
愛知県と兵庫県にて学習塾を経営。
著書は「くにたて式中学勉強法」(大和出版)ほか。


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