子を持つ友人にいつもする唯一の勉強アドバイスとは?
「うちの子ぜんぜん勉強しないんだけど、どうしたらいいかなぁ?」
学習塾で指導をするようになり四半世紀を超えました。学生時代の友人たちに会う時にはこんな相談をよくされます。
「君んちの子供の状況知らんがな。『最近太ってきたんだよね~どうしよう?』のテンションで簡単に言うな!」
なんて思いはしつつも、困りごとは確かにその道のプロに相談したいもの。
私なりに今までの指導経験を踏まえて、友人たちには思いつく大切なことを厳選していくつか伝えてきましたが…
なかなか思うように実行できないようで、その後良い報告を聞くことは少なく。
確かに多く伝えてみても、そんなに急にいろいろ取り組めませんし、実行する保護者にも負荷が大きくかかります。
こんな失敗を経験をして、私は伝えることを1つに絞ることにしました。
本当に大切で、実行出来たら効果がデカいものを1つだけです。
小中学生の子を持つ友人にする唯一の勉強アドバイス、今回はこの内容でお送りします!
全教科に力を発揮する「国語」を徹底的にやらせてあげて!
小学生の子を持つ友人にはこのように伝えます。
「とにかく国語をしっかりやらせてあげて」
「国語は出来る?本とか読んで活字に触れてる?もしも出来ているならばその調子でやり過ぎなぐらいでいこう」
「もしも出来ていないならば国語を最優先でやらせてあげて。国語の出来が全ての教科に影響してくる。国語が出来てさえいれば他教科の理解不足は後から簡単に取り返せる」
「国語だけは後から短時間で取り返すことが難しい。悪いこと言わないから徹底的にやらせてあげて!」
中学生になると英語も本格的に始まってなかなか国語に時間が割けなくなってくるので、この言葉に力が入るのです。
では具体的に何をやったらいいんだということなのですが、今回は小学生はもちろん、中学生にも勧められる内容で2つご紹介します!
「語句調べ」がおススメ!
幸い日々日本語を使う環境は揃っています。増やしていくべきは使いこなすことができる「語句」です。
日々不明な語句を調べる習慣を保護者から仕掛けて作っていきましょう。
分からない語句を子供が聞いてきたときはもちろん、知っていてほしい語句がテレビなどから流れてきたときに、子供にこう仕掛けるのです。
「〇〇をスマホで今調べて教えて!」
調べる手段とタイミングとそのアウトプットまでをこの台詞で指定できます。幸いネットのおかげで語句を調べる手軽さは各段に上がってます。
「面倒だ」とか言うかもしれませんが、最初は保護者自ら調べてお手本を見せてあげるといいです。ここで保護者が粘れるかどうかがカギです。
上手くこの習慣がついてこれば、保護者が言わずともわからないことをサッとスマホで調べる癖がつくでしょう。
語句調べは箸の持ち方指導とか挨拶のように「しつけ」だと思って、習慣として是非プレゼントしてあげてください。
「漢検」がおススメ!
分かりやすい目標が作りにくい国語の勉強において、「漢検はわかりやすい目標になっていいじゃないか!」と先日気が付いたところです。
「中学生の定期テストの国語では、漢字の正答率と読解の正答率はリンクする」と私に教えてくれたのは、首都圏で成績上位校を目指す生徒を指導する凄腕塾長からでした。
この流れで「漢検に取り組んでから我が子の国語の読解正答率が安定してきました」と報告してくれた保護者もいました。
漢字の大切さを身に染みて感じているところです。漢検ならば中学生でも取り組みやすいでしょう。
「我が家の掟だ」と言い張ったり、合格時のご褒美で釣ってでも、取り組めると良いと思います
以上です。是非参考にしてください!
文:國立拓治(Takuji Kunitate)
愛知県と兵庫県にて学習塾を経営。
著書は「くにたて式中学勉強法」(大和出版)ほか。