学習塾の現場で20年以上子供たちの様子を見てきましたが、2015年ぐらいから子供たちの生活はスマホにより大きく変化をすることになりました。
スマホが子供たちにも普及してきて、加減を知らない子供たちは際限なく遊んでしまうようになりました。いわゆる「スマホ依存」です。
「スマホ依存」の子たちは睡眠時間を削ってSNSや動画サイトやスマホゲームに夢中になり、学校の授業が眠気で聞けなくなってしまいます。
そんな生徒は体調は日常的に悪く変な時間に睡魔が襲い、情緒も不安定に。もちろん成績はウナギ下がり。
こんな生徒を救うべく指導現場で試行錯誤した結果、スマホ依存を治すために取り組む習慣はたった1つだけで良いことがわかりました。
スマホの魔力から守り正しくスマホを使うために守らせる1つの習慣があります。
今日はこの1つの習慣をご紹介したいと思います。
スマホの恐ろしさを視覚化!
スマホの魔力の大きさは他に比較できるものがありません。昭和生まれの私は学生当時に勉強や睡眠を妨げる誘惑はラジオ、マンガぐらいでしょうか。
携帯電話が普及しだしたのは大学を卒業する頃からでしたし、ゲーム機もポータブル機はモノクロの任天堂ゲームボーイぐらいでした。
時代と共にあらゆるものが進化していき、全ての機能がスマホに収まるようになりました。
このあと、最も変化が大きい「英語」についてくわしく説明していきます。
そんな全ての機能が牙をむいて子供たちを襲います。目には見えないスマホの恐ろしさを表現するとこんな感じです。
もしもこんな環境で我が子が勉強をしていたら、その環境を作ってしまった親自身が悪いと感じませんか?
こうならぬように取り組むべきたった1つの習慣はこちらです。
『勉強時・就寝時はスマホをリビングの充電器に繋ぐ!』
物理的に制限をかけていきましょう。勉強場所と就寝場所にスマホを弾く結界を張るのです。
英語教育改革は、小学校、中学校において次のような設定がされています。
わたくしごとではありますが、1年前から寝室にはスマホを持ち込まないことにしました。
そうです、私自身がこの習慣を実践しています。
動画投稿サイトは就寝時間に私を強く魅了してきますし、ブルーライトが体内時計を狂わせて目を覚ましてきます。
そんな状況を改善すべく、私自身も就寝時にリビングの充電器に繋ぐようになったのです。
これが効果てきめん。眠りは深くなり睡眠不足は解消され、日々の仕事にもキレが出ています。
分別のつく40歳半ばの私であっても物理的な制限をかけています。誘惑と戦うのではなく物理的な制限が一番だという結論に至っているのです。
さて、本題です。
是非同じ制限を我が子にかけてあげてください。ルール自体はシンプルで特別な装置もいりません。
もしもこのルールが設定されていなければ、スマホの魔力に飲まれていてもいなくても、学年に関わらず新たに設定をしてあげてください。
「調べものがしたい」「寝るときに音楽が聴きたい」「アラームをかけないと起きれない」などと、子どもたちは全力でこのルールの突破を試みてきます。
「居間で家族のタブレットで調べなさい」「音楽プレイヤーをお小遣いで買いなさい」「目覚まし時計を買ってあげる」といった感じで突破を阻止しましょう。
密室にスマホを持ち込ませぬよう、例外認めずルールを死守してください。
このルールが死守できたときには、お子さんには良い変化がすぐに訪れることでしょう。
以上、学習塾の指導現場から、全学年に共通してお願いできる話題でお送りしました。
文:國立拓治(Takuji Kunitate)
愛知県と兵庫県にて学習塾を経営。
著書は「くにたて式中学勉強法」(大和出版)ほか。