【早活革命4】E判定を逆転する「早活型」の大学進学とは?

●推薦入試が占める割合はすでに5割超!模試E判定を逆転する例も。


「夏休み前の模試でE判定」。
保護者が受験生の時代は、この状況を逆転するためには、受験生は他の人の何倍も猛勉強するが唯一の手段でした。
しかし、今や受験制度が大きく変わり、違う手があります。
それが「推薦入試」です。

文部科学省によれば、令和2年度に私立大学に入学した人のうち、一般入試を利用した人の割合は43%。
令和元年度より3%も減少しています。
入学者の6割近くは、推薦入試やAO入試(現・総合型選抜)で合格しています。

国公立でもAO入試と推薦入試の割合は約20%、5人に1人で大学入学、つまり2人に1名が、推薦入試、AO入試等で大学に入学している時代なのです。

図1

図2

図3

猛勉強で上げられる学力で入学できる枠は年々減少し、学ぶ動機や主体性、高校生時代の活動実績などを評価される推薦入試の枠が増え続けているのです。

そのため模試ではE判定だった高校生が、推薦で逆転合格する例は珍しくありません。
そのためのAO入試・推薦入試の受験対策専門の塾すらあるぐらいです。
模試のビッグデータを活用し、大学の難易度を測る「偏差値ランク」や、個々の生徒の「合格可能性判定」は、年々形だけのものになってきています。


●「早活型」の大学進学とは?

「早活」とは、高卒就職を「早く社会に出て活躍する」という視点で再評価する考えとして生まれた言葉ですが、高校生時代に一足早く「社会とつながり、活躍する」という点も含まれています。
つまり、企業へのインターンシップで実践の場で力を磨いたり、高校生の視点を形にする商品開発や社会課題を解決するためのプロジェクトを実施したりする活動も「早活」なのです。

推薦入試では、日頃の学習での「評定」の他に、社会の様々な人々や企業と直接触れる活動を通して、学びたいことと出会う「動機」や「目的意識」、自ら課題に取り組む「主体性」を、面接やプレゼン、小論文等で評価します。
つまり、受験勉強のため「部屋にこもって勉強」ではなく、「部屋から飛び出してインターン」という手も十分ありなのです。
他にも、社会人へのインタビューや、何かのプロジェクトのリーダーをやるとかも。

高校生時代から社会とつながった活動に取り組み、大学にいっても研究やインターンでさらに実力をつけていく。
そんな「早活型」の大学進学の道が、もうひらいているのです。

【一歩踏み出す高校生④】夏休みの「高校生インターンシップ」のススメ



推薦で合格した高校生の例が紹介されています。

文部科学省「令和2年度国公私立大学・短期大学入学者選抜実施状況の概要」

https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/2020/1414952_00002.htm


一般社団法人アスバシ

https://asubashi.org


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この記事は2021年8月20日現在、一般社団法人アスバシの情報にもとづき中部電力が作成しています。

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