●猛勉強で受験突破する高校生は年々減少へ
今の高校生の親の世代が大学を受験した頃は、「偏差値の高い大学=良い大学」とほとんどの人が信じていた時代。
そのため、大学進学を目指す高校生の多くは脇目もふらず受験対策に明け暮れました。
しかし「猛勉強で入試突破」という常識も過去のものとなりつつあります。
文部科学省によれば、平成30年度に私立大学に入学した人のうち、一般入試を利用した人の割合は47%。
入学者の5割以上は、推薦入試やAO入試(現・総合型選抜)で合格しています。
国公立でもAO入試と推薦入試の割合は約19%、5人に1人に達しています。
それに対応して、学校でも、学校推薦や、総合型選抜で合格するためのプログラムをもうけたり、総合型選抜で合格することをサポートする塾が増えたり、と大学受験の様子も様変わり。
マークシートや筆記テストの点で合格する、従来のイメージの「受験生」は減る一方なのです。
●自分にとっての「いい大学」は偏差値ランクではない。
これは今の高校生が勉強しなくなったということではありません。
入試で測る能力が変わったということです。
テストで測れる学力は、学校の成績で測り、それよりも部活動や高校生時代の自主的な活動で身につけた経験や能力、大学で学ぶ専門を「なぜ学びたいのか?」の動機やモチベーションを、大学側は評価する基準をもったということ。
これを活かさない手はありません。
学校の内外で様々な活動に挑戦し、様々な人々や社会の問題に出会い、主体性や判断力、コミュニケーション力、そして、大学で学ぶ動機を手に入れるのです。
それが子どもたちの人としての成長にとっても、進学にとっても有意義な経験となります。
全国には、偏差値ランクは高くなくても、とても面白い学びを用意している大学はたくさんあります。
それらの大学の中身を「面白い」と感じられるかはその人次第。
「何を学びたいか?なぜ学びたいのか?」の学ぶ動機、主体性にスイッチが入る体験が、今の時代に何より重要なのです。
【出典】
文部科学省「平成30年度国公私立大学入学者選抜実施状況」
https://www.mext.go.jp/content/20200115-mxt_kouhou02-000004077_1.pdf
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この記事は2020年11月16日現在、一般社団法人アスバシの情報にもとづき中部電力が作成しています。