【令和時代の進路選択⑨】大学進学の保護者の常識は通用しない!?

●すでに変化した大学入試と学力の三要素

2020年度から導入を予定されていた「センター試験の記述式問題の導入」「英語の民間試験活用」「電子調査書(eポートフォリオ)の活用」など大学入試の方法を大きく変えようとする国の方針が中止や延期となり、大きな話題になりました。

しかし、これらは高校と大学の接続のあり方をかえていく「高大接続改革」の一部。詰め込み式の「学力」評価に偏るかつての時代から、「①知識・技能の確実な習得、②思考力、判断力、表現力、③主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」という「学力の三要素」を高校時代から育てていこうという改革の目標はぶれていません。

いわゆる「ガリ勉」で突破する保護者が体験した大学入試は、すでに大きく変容しています。

●授業のオンライン化で、どう大学で学ぶか?の常識が変わる

現在のコロナ禍の中では授業をオンラインで開催している大学がほとんど。

対面での授業と併用している大学もありますが、コロナ収束後も、全面的に戻ることはないと言われています。

そのなかで、家でパソコンの画面を通して学ぶだけなら「通信制の大学と同じではないか」という声も上がっています。

逆に、授業のオンライン化が進んだことで、遠く離れた場所で開催される授業やセミナーに参加しやすくなりました。

家で授業を視聴できるので、自分のぺースで思う存分学習したいという学生にとっては大きなメリットです。

数百名の大講義室の遠くで話している教授の話をきくことはなくなり、最前列で話を聞いているかのような聞きやすい環境です。

講義の時間に縛られないので、平日の時間をインターンやアルバイトにあてる学生も出てきました。

大学が提供する学びとは何か、大学でどう学ぶかが本質的に問われる時代となったのです。

【出典】

文部科学省「大学入試改革の状況について」

https://www.mext.go.jp/content/20200124-mxt_sigsanji-1411620_00002_002.pdf

大学はどう変わったのか。なぜ学部は増え続けるのか。現役の高校の先生に聞いてみた(動画)

https://www.youtube.com/watch?v=MvLrJSo1rnI

AERA.dot「授業もサークルもない大学1年生に募る孤独感」(AERA dot.)

https://toyokeizai.net/articles/-/373623

「大学に通う意味」が根本的に問われているワケ(東洋経済オンライン)

https://toyokeizai.net/articles/-/382995

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この記事は2020年10月27日現在、一般社団法人アスバシの情報にもとづき中部電力が作成しています。

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