●大学での学びにますます求められる「主体性」
令和時代の進路選択③でもお伝えした通り、大学は「入ってしまえばなんとかなる」ものではありません。
自ら主体的に動くという行動特性を高校までで獲得した人は、大学に入っても主体的に学び、そうでない人は受動的なまま。
大学ではその特性は変えられない、という調査結果でした。
大学では受けるべき講義も、アルバイトに充てる時間も、誰に教えられるでもなく、自ら選んでいく必要があり、現在はコロナウイルス感染予防のため、ほとんどの大学がオンラインでの講義を採用しており、かつてほど、友達との横のつながりやサークルなどでの縦のつながりも少なく、ますますその傾向は強まっていると考えられます。
では、どうしたら高校時代までで「主体性」を獲得できるのでしょうか?
●誘われたときに動く「一歩の行動力」
10代の若者たちは、様々な人物や社会の事柄にリアルに「出会う」体験の量が圧倒的に足りません。
これが受動的な最大の理由。主体性を獲得する瞬間とは、「何か」に出会ったとき、「はっとする瞬間」、心が揺さぶられることが起爆剤。
学校と家を往復するだけでは、その出会いは生まれません。
有名なキャリア理論の中に「プランド・ハプンスタンス(計画された偶発性理論)」があります。
その中身は、「キャリア(自分の就いた職業)の8割は予期しない出来事や偶然の出会いによって決定されるが、その出会いを、自ら招き寄せるような習慣をもてば、偶然の出会いは必然的に起こる」というものです。
5つの習慣が挙げられていますが、その習慣のひとつが「柔軟性」。
自分の興味や関心に固執せず、誘われたら行ってみる、こんなシンプルな習慣をもつ人は、自分の人生を変える出会いに会いやすいのです。
友達や先生からいろんなイベントやセミナーの案内があっても、興味がない、面倒くさいから参加しない、という子は多いのではないでしょうか?
その習慣を少し変えるだけで、ガラリと人生が変わるかもしれません。
●何かに出会う貴重な体験!高校生向け、無料「探究型イベント」2つ紹介
<SPIRAL>課題解決型・探究的学びに挑戦!
様々な分野で社会課題に取り組む10人の実践家と、高校生5人一組のチームで「2030年の未来」を社会課題に取り組んでいくプログラム。主催:NPO法人アスクネット
10月25日キックオフ。
<航空宇宙産業に関する設計演習講座>ロケット技術にふれてみよう!
大学教授が教える液体ロケットエンジン設計講座に挑戦!最終回にはロケットエンジンの噴射デモンストレーション!10月14日締切。主催:あいち・なごやエアロスペースコンソーシアム協力:中部大学
https://www.pref.aichi.jp/soshiki/jisedai/seizouzinnzai0
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「進路サポート」チャンネルでは、子どもたちのキャリア教育等を支援するさまざま情報をお届けいたします。
この記事は2020年10月6日現在、株式会社昭栄広報の情報にもとづき中部電力が作成しています。
【参考】
高校生の「もやもや」・主体性がない問題を解決する方法
藤田聰「クランボルツ教授に学ぶ計画的偶発性理論とは?」