【令和時代の進路選択6】「最終学歴」から「最新学習歴」の時代へ

●「最終学歴」から「最新学習歴」の時代へ

「令和時代の進路選択」では、これまで親世代の常識、「大学に行けばなんとかなる」「大卒のほうが高卒よりも生涯賃金が高い」などといった考えが、通用しなくなっていることをお伝えしてきました。

AI、ドローン、リモートワークなど、新しい技術や働き方が次々と登場しています。また新型コロナウイルスの感染拡大で、私たちの暮らしの先行きも見えなくなりました。こうした変化が激しく予測不可能な時代を「VUCA」(注)時代と呼ばれます。VUCA時代には、学校を卒業したら終わりの「最終学歴」ではなく、時代の変化に合わせて生涯学び続ける「最新学習歴」を更新していく時代と、学習学を提唱する本間正人教授(京都造形芸術大学副学長)は述べています。

●通信制や社会人入学の大学、一端、退職して大学にいく人など多様に

学びたいことがないのに大学進学しても、モチベーションが続かないばかりか借金もする。それよりも、学びたいことがなければ高校卒業後にあえて進学せず、就職してお金を貯め、「本当に学びたいこと」が見つかった時に進学するという選択は、リスクも少なく、十分に合理的なのです。

実は、その選択に都合のいい、働きながら学べる通信制の大学や社会人入学の制度をもつ大学も増えています。また、学び成長する意欲のある社員を、学費を補助したり、特別な有給休暇をつけたりして応援する企業も増え、国も補助金をつけて後押しをしています。社会人が大学等での学びを応援する「マナパス」というサイトもあります。

高卒で働き25、6歳ぐらいまでに、現場で仕事をしながら、様々な国家資格を取得しておけば、退職して大学に行った後に、再就職してキャリアアップということも十分狙えます。

人生100年時代といわれるほど長くなった人生。その子が、どの道を選ぼうとも自分で選んだ道を、学び続けながら、自分をアップデートし続けることが豊かさにつながるのです。

(注)VUCA(ブーカ):Volatility(変動性・不安定さ)、Uncertainty(不確実性・不確定さ)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性・不明確さ)という4つのキーワードの頭文字から取った言葉。

【参考】

マナパス~大学等における学び直しの講座情報や支援情報を発信しています~

https://manapass.jp

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この記事は2020年9月17日現在、一般社団法人アスバシの情報にもとづき中部電力が作成しています。

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