●大学に入れば変われる...とは限らない
今は特にやりたいことはないけれど、大学に入ったらきっと見つかるだろう...そんな風に考えていませんか?大学は高校とは違い、自分で受ける講義を選んで時間割を作らなければならず、たくさんあるサークルやアルバイトも自分で進んで選ばなければなりません。その時、自分が目的意識や主体性をもたず、なんとなく進学していると何を選んで良いか分からず、一歩が踏み出せないので、ただ講義を受けるだけの毎日になってしまいます。
「大学生白書2018」で報告された、2013年の4万5千人の高校2年生を、大学入学後も10年にわたって追跡調査する「10年トランジション調査」によると、高校生時に「主体的な学習態度」を持てていない学生は、大学に入ってもその姿勢は変わらず、あまり能力は育成されず、「大学教育でゼロベースで育てることが難しい」と述べています。大学に入ればなんとかなるわけではないのです。
●コロナ禍で大学はオンライン化を加速。自分たちの経験は通用しない。
加えて現在はコロナ禍の中にあり、キャンパスに入構を禁じている大学もあります。大学生らは、オンライン講義や動画と課題提出ばかりの授業で興味をなくしたり、ついていけなくなっている学生がでています。助けを求めようにもクラスの友達もできていないため孤独感を深めており、立命館大学の学生らが行った1400名のアンケート調査でも、9.8%学生が退学を視野にいれて考えているとの報道もありました。
●大事なことは、高校時代に主体性を育むこと
大事なことは高校を卒業する18歳までに、自分のこれからの人生にイメージをもち、そのイメージを実現するために、自ら動く「主体性」をもつことです。
この主体性はどう育まれるかは、また別の稿で紹介します。
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この記事は2020年8月24日現在、一般社団法人アスバシの情報にもとづき中部電力が作成しています。【
【出典】
溝上慎一「大学生白書2018 ーいまの大学教育では学生を変えられないー」(東信堂)
立命館大生の1割退学視野学生新聞調査、コロナ影響か(日経新聞2020年8月20日)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62832230Q0A820C2AC1000/
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