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【令和時代の進路選択5】「大卒の方が生涯賃金が高い」は実は!?





●「大卒は高卒より生涯賃金が高い」って言うけど...

「高卒で就職するのに比べて、大卒のほうが生涯賃金が高い」という話を、グラフ付きで説明されたことはありませんか?その差は8千万円ほどあるというのです!それなら、経済的に無理をしてでも大学進学をした方がいいのかな?と思いますよね。

出所は政府の「ユースフル労働統計」ですが、この数字には、本来ならしっかり説明すべき重要な事実があるのです。

それは「学校を卒業してただちに就職、60 歳で退職するまでフルタイムの正社員を続け、退職金を得て、その後は平均引退年齢までフルタイムの非正社員を続ける場合」の「男性」の計算であるということ。

いまや終身雇用は当たり前でなく、時代の変化に合わせて転職することが普通の時代です。加えて、女性も普通にフルタイムで働く時代に、なぜ男性のみのデータなのでしょうか?

また、同じ統計で、2つの異なるデータもわかります。

1)1000人以上の大企業では差は大きいが、中小企業では差は縮小。

2)「高卒で大企業に入った人」は、「大卒で中小企業に入った人」よりも生涯賃金が高い。

つまり、日本の企業の99.7%は中小企業であり、大学を卒業しても、多くの人は中小企業に就職することや、就職先の選択によっては高卒の方が高収入になるケースなどを加味すれば、「大卒は高卒よりも生涯賃金が高い」とは一概に言えないのです。

●思い込みをなくして自分に合った進路選択を

この変化の激しい時代に、「生涯賃金」という尺度は不確かで合っていません。それを殊更に強調して進学に促すのはマヤカシのようなものです。それよりも、自分にあった進路とは何か、就職も含めて選択肢を広くとり、一緒に考えてみてはいかがでしょうか。

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この記事は2020年9月9日現在、一般社団法人アスバシの情報にもとづき中部電力が作成しています。

【出典】

労働政策研究・研修機構:ユースフル労働統計2019

https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/kako/2019/documents/useful2019_21_p314-358.pdf

経済産業省:2020年版中小企業白書

https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2020/PDF/chusho/02Hakusyo_mokuji_hanrei_web.pd

「大卒は高卒よりも生涯賃金が高い」というのはウソ!?-過度の「大卒信仰」でミスリードされる子どもの貧困対策

https://children.publishers.fm/article/18

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